上の階がうるさい!天井ドンしてもいい?騒音トラブルのリスクと対処法
上の階の騒音に悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
「何してる音?」「わざとやってる?」と騒音の理由がわからず、気づいたら上の階のことばかり考えてしまっている…。
そんな状態が続くと、イライラや不安が積み重なり、日常生活そのものがストレスになりますよね。
この記事では、アパートやマンションで騒音トラブルが起きたときにやってはいけないことや対処法を紹介しています。
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上の階がうるさいとどんな影響が出る?
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上の階がうるさい原因は?何してる音?
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上の階がうるさいとき、最初に確認したいこと
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上の階がうるさいとき、天井ドンするとどうなる?
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上の階がうるさいときにやってはいけないこと5選
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上の階の騒音に悩んだときにできる防音対策
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上の階の騒音が改善されないときの対処法
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引っ越しは逃げではなく自分を守る選択肢
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よくある質問
上の階から聞こえる足音や物音、夜中の生活音に悩んでいる人は少なくありません。
実際に、騒音によって日常生活にこんな影響が出ていませんか?
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- 集中力の低下
- テレビの音が聞こえにくくなったり、仕事や勉強に集中できなくなったりします。
一瞬の音であっても「また鳴るのでは」という意識が働き、作業効率が落ちやすくなります。
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- 睡眠の妨げ
- 夜中の足音や生活音によって寝つきが悪くなり、眠れても浅い睡眠が続くことがあります。
一度目が覚めると、その後も音に敏感になり、熟睡できなくなるケースも。
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- 心理的ストレスの増大
- 「上の階の住人は気づいているのか」「配慮が足りないだけなのか」と考え続けることで、イライラや不安が蓄積されていきます。
相手の人物像や生活パターンを知らない上、騒音の原因がわからないことが強いストレスになります。
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- 生活リズムの乱れ
- 騒音を避けるために、早起きしたり夜更かししたりと、自分の生活リズムを無理に変えてしまうこともあります。
本来のペースを崩すことで、心身の負担がさらに大きくなります。
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- 常に上の階のことが気になってしまう状態になる
- 「上の階では何をしているのか」「また音がするのではないか」と考えてしまい、日常生活に集中できなくなります。
騒音そのものよりも、思考が支配されてしまう状態が、生活の質を大きく下げてしまいます。
このように、だんだんと騒音そのものではなく、心身や体調面での影響が出てくることが考えられます。
上の階がうるさい原因は?何してる音?
上の階の音がうるさく感じる原因が気になりますよね。
ここでは、騒音の具体的な例と、上の階の住人が「気づいている場合」と「気づいていない場合」に分けて紹介します。
上の階の住人が「気づいている」場合
上の階の住人が、自分の生活音が響いていることをある程度自覚しているケースです。
夜勤明けで深夜に活動する人や、小さな子どもがいる家庭などは、本人が気をつけていても音が出てしまうことがあります。
「音が出ていることは分かっているが、完全には避けられない」「この程度なら仕方がない」と思っている場合もあり、改善されにくいのが特徴です。
気づいていることが多い音の例
・子どもが室内を走り回る足音
・ソファやベッドなど高い場所から飛び降りたときの衝撃音
・子どもが跳ねる、転ぶなどの断続的なドンドン音
・赤ちゃんや幼児の泣き声、夜泣き
・深夜や早朝の洗濯機、掃除機などによる音
これらの音は、「生活上どうしても発生してしまう音」として認識されやすいのが特徴です。
特に小さな子どもがいる家庭では、気をつけていても音を完全に抑えるのは難しく、「分かっていても防ぎきれない音」になりがちです。
また、夜勤や帰宅時間が遅いなど生活リズムが周囲と異なる場合も、下の階に騒音として伝わってしまうことがあります。
その結果、本人なりに配慮していても、下の階からは「わざとやっているのではないか」と受け取られてしまうことがあります。
上の階の住人が「気づいていない」場合
騒音トラブルではこのパターンもよくあります。
上の階の住人が、自分の出している音が響いていることに気づいていない状態です。
人は自分が日常的に出している音には慣れてしまい、無意識のうちに鈍感になります。
そして集合住宅では、上から下へ伝わりやすい構造のため、被害が下の階の一室に集中することも珍しくありません。
そのため、本人の体感と下の階の受け止め方に大きな差が生じやすくなります。
気づきにくい生活音の例
・かかと歩きによるドスドスという足音
・扉や引き出しを勢いよく閉める音
・スマホや物を床に落としたときの衝撃音
・ゲームや動画、テレビの低音
・椅子を引く音や家具の振動音
これらは、「普通に生活しているだけでも発生する音」です。
中には、普通より大きな音を出してしまう人もいますが、本人に悪気はなく、騒音の原因になっていることに気づいていない場合があります。
このように、本人が気づいていないことが騒音トラブルの原因となり、問題がこじれてしまうこともあります。
上の階がうるさいとき、最初に確認したいこと
上の階がうるさいと感じたときでも、まずは冷静に状況を確認しましょう。
無用なトラブルを避けやすくなり、後悔の少ない対応につながります。
本当に上の階からの音か確認する
騒音は必ずしも真上の部屋とは限りません。
斜め上や隣室、配管・設備音が天井から聞こえるケースもあります。
思い込みで行動すると、無関係な相手とのトラブルに発展する可能性があります。
他の住人も同じように困っていないか確認する
自分だけが被害を受けているのか、複数の住人が同じように感じているのかで、状況は大きく変わります。
管理会社に相談する際も、「個人の感じ方の問題」なのか「建物全体で起きている問題」なのかは重要な判断材料になります。
もし他の住人からも同様の声が出ている場合、木造や軽量鉄骨など、音が伝わりやすい構造が原因になっている可能性もあります。
この場合、上の階の住人が普通に気をつけて生活していても、生活音が下階に響いてしまうことがあります。
自分の生活音も騒音になっていないか振り返る
集合住宅では、自分が出している音が下階にどの程度伝わっているか分かりにくいものです。
上の階の騒音に悩んでいる人ほど、「自分は大丈夫」と思い込みやすい点にも注意が必要です。
上の階がうるさいとき、天井ドンするとどうなる?
上の階の騒音が一度や二度では収まらず、日常的に繰り返されるとイライラがつのりますよね。
そして限界に達すると、最終手段として「天井ドン」で気づかせたくなる気持ちは自然です。
しかし、残念ながら天井ドンでは問題解決につながらないケースがほとんどです。
・一時的に静かになるが再発する
・何も改善されない場合がある
・相手が応戦してトラブルが激化する
・被害者意識を持たれ、こちらが加害者になる
・天井や壁を傷つけ、修繕費を請求される
・警察沙汰・管理会社対応に発展する
・精神的に追い詰められ生活に支障が出る
・一時的に静かになるが再発する
驚いて一瞬静かになることはありますが、多くの場合はすぐに元に戻ります。根本的な解決にならないため、同じストレスを繰り返すことになります。
・何も改善されない場合がある
上の階の住人が自分に対しての警告だとは思わなかったり、そもそも天井ドンの音が聞こえていなかったりするケースもあります。この場合、どれだけ続けても状況は変わりません。
・相手が応戦してトラブルが激化する
天井ドンを「嫌がらせ」と受け取られ、わざと音を立て返されることもあります。感情的な対立に発展しやすく、関係が悪化します。
・被害者意識を持たれ、こちらが加害者になる
下の階の住人が天井ドンで脅してくる、または神経質な人だと思われて、上の階の住人に被害者意識を持たれることもあります。その結果、苦情を入れた側が加害者扱いされてしまい、迷惑行為とみなされて損害賠償を求められる可能性もあります。
・天井や壁を傷つけ、修繕費を請求される
天井を叩いた衝撃でクロスや下地が傷つくと、退去時に修繕費を請求される可能性があります。
自分が損をしてしまうことになるため、衝動的に行動におこさないようにしましょう。
・警察沙汰・管理会社対応に発展する
度重なる天井ドンが原因で、警察や管理会社が介入するケースもあります。
その時点で、状況はかなりこじれており、問題解決が容易ではなくなります。
・精神的に追い詰められ生活に支障が出る
天井ドンという直接的な苦情を行動で移したのに、問題が改善されないとなると、騒音への意識が過敏になり、少しの音でも強いストレスを感じるようになることがあります。結果的に、自分の生活が壊れてしまうことも。
上の階がうるさいときにやってはいけないこと5選
上の階の騒音に悩まされると、つい感情的に行動したくなるものです。
しかし一歩間違えると、こちらが「トラブルを起こした側」になり、問題解決するどころかこじれてしまうことも少なくありません。
ここでは、上の階がうるさいときにやってはいけないことを5つ紹介します。
1.天井を叩いたり、棒で突いたりしない
すでに紹介したように、天井ドンなどの仕返し行為は、一時的なストレス発散にはなっても、根本的な解決にはつながりません。
むしろ「下の階の人が怖い」と思われて関係が悪化するケースも。
振動が響きやすいマンションやアパートでは、別の部屋にまで迷惑が広がるおそれもあります。
2.直接苦情を言いに行かない
「天井ドンがだめならば」と、上の階へ直接クレームを伝えに行くのも避けましょう。
相手がどんな性格か分からないうえ、タイミングを間違えると口論やトラブルに発展するおそれがあります。
また、直接訪ねることで顔や部屋番号を知られてしまい、その後の生活で気まずさや逆恨みにつながる可能性もあります。
特に相手の方が被害者意識をもった場合には、恐怖心を与えられたとして警察に通報されるケースもあるため注意が必要です。
3.ネット上で相手を特定・晒さない
SNSなどに「上の階の住人がうるさい」と書き込むのも危険です。
個人情報の特定や名誉毀損にあたるおそれがあり、法的トラブルにつながる可能性があります。
4.録音・録画を勝手に公開しない
騒音の証拠を残すこと自体は有効な場合もありますが、そのデータをネットに上げるのはNGです。
録音・録画にはプライバシーの問題があり、たとえ事実でも公開すればこちらが責任を問われることになります。
5.管理会社を通さず独断で動かない
トラブル対応の第一歩は、必ず管理会社や大家を通すことです。
感情的に動いて一度話がこじれると、その後に第三者が入っても解決しづらくなります。
記録を残したうえで、冷静に報告・相談するのがベストです。
上の階の騒音に悩んだときにできる防音対策
上の階の騒音問題は、すぐに解決するとは限らないため、自分の部屋でできる防音対策も検討しましょう。
少しでも自分の日常生活のストレスを減らすことが先決です。
ここでは、すぐに試せる実践的な対策を紹介します。
防音カーペットやマットを敷く
上からの音は天井だけでなく、床や壁を伝って響いてくることがあります。
厚みのあるラグや防音マットを敷くことで、音の反射や共鳴をやわらげることができます。
また、防音マットは床からの冷気を防ぐ効果もあるため、冬場の快適さもアップします。
インテリアの雰囲気を変えるきっかけにもなり、一石二鳥の対策といえるでしょう。
家具の配置を工夫して音の通り道を遮る
天井の真下に、本棚やクローゼットなどの大型家具を配置すると、音の伝わり方が変わって響きがやわらぎます。
特に角部屋は反響が大きくなりやすいため、壁沿いに家具を置くことで音の分散を促せます。
家具を移動するだけでも効果が感じられる場合があるので、まずは配置替えから試してみるのもおすすめです。
防音カーテンや吸音パネルで環境を整える
窓や壁から伝わる外音にも効果的なのが、防音カーテンや吸音パネルです。
遮音と吸音を組み合わせることで、音の侵入と反射をどちらも抑えられます。
最近はデザイン性の高い商品も増えており、部屋の雰囲気を損なわずに取り入れやすくなっています。
耳栓やホワイトノイズを使って聞こえにくくする
手軽で効果的なのが、耳栓やホワイトノイズマシンを使う方法です。
完全に音を遮断できるわけではありませんが、一定の雑音を流すことで気になる足音や物音を打ち消すことができます。
スマホアプリや家電タイプのホワイトノイズ機器もあり、自分の生活スタイルに合わせて選べます。
特に就寝時は、静かすぎる環境よりも一定の音があった方が眠りやすい場合もあります。
音を「遮る」のではなく「目立たなくする」という発想がポイントです。
睡眠環境を整えてストレスを軽減する
音のストレスは、疲労や不眠によって強く感じやすくなります。
寝る前にリラックスできる環境を整えたり、アロマや睡眠用BGMを取り入れたりすることで、「音が気になる」という意識をやわらげることができます。
防音対策だけでなく、メンタルケアを意識することも大切です。
気持ちが落ち着くだけで、同じ音でも感じ方が大きく変わることがあります。
上の階の騒音が改善されないときの対処法
上の階の騒音が続く場合は、直接相手に伝えるのではなく、管理会社や大家さんに相談するのが基本です。
感情的に行動するとトラブルが大きくなることがあるため、ここでは冷静に、段階を踏んで対応する方法を紹介します。
記録と証拠を残す
まずは音の内容や時間帯を、メモや録音アプリで記録します。
写真や動画で状況を残しておくと、管理会社や弁護士に説明しやすくなります。
ただし、証拠を得ることに囚われすぎてしまい、常に上の階からの音を気にする生活になってしまうおそれがあります。
記録は必要な範囲にとどめ、無理をしすぎないことも大切です。
管理会社や大家に相談する
記録をもとに、具体的な改善策を相談します。直接上階に注意するのではなく、管理会社や大家を通すことでトラブルを避けやすくなります。
最初は「全体への注意喚起」として対応してもらうと、角が立ちにくくなります。
第三者機関に相談する
管理会社や大家が対応しても解決しない場合、法テラスや弁護士、国民生活センターなどの第三者機関に相談します。
記録を提示することで、冷静にアドバイスや対応策を得られます。
ストレス軽減策を行う
騒音への対応は第三者に委ねる一方で、自分の心身を守る対策も同時に行うことが大切です。
耳栓や防音パネルなどを活用して、少しでもストレスを減らしましょう。
音を完全に消すことは難しくても、「常に音に振り回される状態」から距離を取るだけで、心理的な負担は大きく変わります。
生活の快適さを守るという視点を忘れないことが重要です。
時間が解決することも
上の階に小さな子どもがいる場合などは、成長とともに走り回る音や生活音が自然と減るケースもあります。
賃貸から持ち家へ引っ越すことも考えられますし、朝夜が逆転している生活パターンの住人が転職して改善されるケースもあります。
一時的な騒音で済む場合もあるため、状況や期間を見極めながら判断することが大切です。
引っ越しを検討する
防音対策や相談を重ねても改善されず、騒音問題が長期間に渡る場合は、引っ越しを考えざるを得ない場面もあります。
次に住む環境では、防音性や上下階との距離などを意識することで、同じ悩みを繰り返しにくくなります。
引っ越しは逃げではなく自分を守る選択肢
最終的に「自分が引っ越すのは負けた気がする」と感じる人は少なくありません。
本当は相手が配慮すべきで、自分が我慢する必要はないはずだからです。
それに引っ越すとなるとお金も時間もかかるため、なぜ自分の方だけ損をするのかと思うのは当然です。
ただ、騒音によるストレスは、知らないうちに睡眠や集中力、心の余裕を削っていきます。
日常生活そのものが騒音を中心に回り始めてしまったときは、環境を変えること自体が回復への一歩になることもあります。
引っ越しは問題から逃げる行為ではありません。
自分の生活と健康を守るための、現実的な選択肢のひとつです。
騒音の問題に悩む人は多いけれど、まずは自分の生活を守ることが大切なのだ
よくある質問
上の階の住人を引っ越しさせることはできる?
- 原則として、騒音だけを理由に退去させるのは非常に難しいです。
集合住宅では、入居者には「通常の生活を送る権利」があり、多少の生活音は許容されるものと考えられています。
そのため、「うるさい」「迷惑だと感じる」という理由だけで、上の階の住人を強制的に退去させることはできません。退去や契約解除が認められるのは、
・深夜の大音量が常習化している
・管理会社からの注意や警告を何度も無視している
・警察沙汰や近隣トラブルを繰り返している
など、社会通念上の受忍限度を明らかに超えていると判断されるケースに限られます。また、その場合でも、管理会社や大家さんによる注意・警告、書面での指導、場合によっては裁判など、時間と労力がかかります。
そのため、まずは管理会社を通じた対応や、自分の生活を守るための防音対策などを並行して考えることが大切です。
被害を受けている側が「相手を退去させたい」と思っても、実際にはハードルが高いのが現実です。
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