マンションで住んではいけない階ってどこ?階層ごとの暮らしやすさを詳しく解説!

賃貸マンションを探すとき、家賃やエリア、間取りなどの条件に加えて、「どの階が一番住みやすいのか?」と悩んだり、「住んではいけない階があるのか?」と疑問に思うこともあるかもしれません。
同じ間取りでも、住む階によって暮らしやすさや快適さは大きく変わるため、階数選びは重要なポイントの一つです。

この記事では、階層ごとの特徴やメリット・デメリットを比較しながら詳しく解説します。
階数選びで迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

マンションには「住んではいけない階」はない

マンションには「住んではいけない階」というものは存在しません。
どの階層にもそれぞれメリットとデメリットがあり、ライフスタイルや重視するポイントによって快適さが異なります。

なぜマンションの階層選びが重要なのか?

階層によって、以下のような点が異なります。

  • 騒音の影響
    外の音(車の走行音や人の話し声など)や上階からの物音
  • プライバシーの確保
    通行人や周囲の建物からの視線がどの程度気になるか
  • 眺望・景観
    高層階ほど景色が良いが、低層階は緑が近いこともある
  • 風通しと日当たり
    上の階層ほど風通しや日当たりは良いが、方角や周囲の建物にも左右される
  • 防犯の観点
    低層階は侵入リスクが高めだが、高層階でも屋上からの侵入リスクに注意
  • 災害時の影響
    地震時の揺れの大きさや、停電・エレベーター停止時の影響
  • 日常の利便性
    エレベーター待ちの時間や、買い物・外出のしやすさ

まとめ

騒音の影響やプライバシー、眺望・風通し・日当たり、防犯面、災害時の影響、日常の利便性など、階層によって住み心地が変わります。
どのポイントを重視するかを考え、自分のライフスタイルに合った階層を選ぶことが大切です。

マンションの「低層階」「中層階」「高層階」って何階から何階まで?

マンションの「低層階」「中層階」「高層階」には、何階から何階という明確な定義はありません。
これらの区分は、マンションの総階数や建物の設計によって異なります。
一般的には、建物を3つに分けて区別することが多いです。

例)15階建てのマンションの場合

■低層階:1階~5階
■中層階:6階~10階
■高層階:11階~15階

例)30階建てのマンションの場合

■低層階:1階~10階
■中層階:11階~20階
■高層階:21階~30階

まとめ

このように、建物の総階数によって「低層・中層・高層」の区分は異なります。
例えば、15階建てでは11階以上が「高層階」に分類されますが、30階建てでは同じ11階でも「中層階」にあたります。
物件によっても区分が異なるため、あくまで目安として覚えておきましょう。

階層ごとのメリット・デメリット

次に、階層ごとのメリット・デメリットを紹介します。
「低層階」「中層階」「高層階」の3つの階層を順番に見ていきましょう。

■低層階のメリット・デメリット

低層階のメリット

1.家賃が比較的安い
2.出入りがしやすい
3.災害時の避難がしやすい
4.専用庭付きの物件もある(1階の場合)
5.下の階に対する音の配慮が不要(1階の場合)

メリット1:家賃が比較的安い

低層階は、他の階に比べて家賃が低く設定されていることが多いです。
同じ立地や間取りでも、低層階では家賃を抑えることができるため、コストを重視する方にとって大きなメリットとなります。

メリット2:出入りがしやすい

低層階では、エレベーターを使わずに階段で直接外に出入りできるため、エレベーターの混雑や故障の影響を受けにくいです。
特に急いでいる時には、エレベーターを待つ必要もないため、移動のストレスを軽減できます。
さらに、お子さんや高齢者のいる家庭でも負担が少なく、暮らしやすいという点も大きなメリットです。

メリット3:災害時の避難がしやすい

低層階は、災害時に避難がしやすいというメリットがあります。
階段での避難も他の階に比べて負担が少なく、緊急時には迅速に安全な場所に移動することができます。

メリット4:専用庭付きの物件もある(1階の場合)

1階の部屋には、専用庭が付いていることがあります。
ガーデニングを楽しんだり、小さなお子さんの遊び場として活用したりと、戸建て感覚で暮らせるのも魅力です。

メリット5:下の階に対する音の配慮が不要(1階の場合)

1階は、下の階を気にせず生活できるため、足音や物音を抑える負担が少なくなります。
特に、小さなお子さんがいる家庭にとっては、大きなメリットとなるでしょう。

低層階のデメリット

1.防犯面に不安がある
2.外部からの視線が気になる
3.虫や害虫が侵入しやすい
4.日当たりや風通しが悪い
5.騒音や振動の影響を受けやすい
6.浸水リスクがある(1階の場合)

デメリット1:防犯面に不安がある

低層階は、他の階より外部からの侵入リスクが高く、特に1階や2階は窓やベランダから室内に侵入されやすいため、空き巣などの被害に遭う可能性が高くなります。
そのため、防犯対策を強化することが重要です。

デメリット2:外部からの視線が気になる

低層階では、通行人や隣接する建物からの視線が気になることがあります。
特に1階や2階は、窓が道路や歩道に面していると外から見えやすく、カーテンやブラインドを閉めて過ごす時間が長くなるかもしれません。

デメリット3:虫や害虫が侵入しやすい

低層階は、外との環境が近いため、虫やゴキブリなどの害虫が侵入しやすい傾向があります。
特に湿気の多い季節や植物が近くにある場合、害虫の発生リスクが高くなります。
夏場は窓を開けていると蚊や虫が室内に入りやすいため、注意が必要です。

デメリット4:日当たりや風通しが悪い

周囲を建物に囲まれている場合、低層階では日当たりや風通しが悪く、昼間でも室内が暗く感じたり、湿気がこもりやすくなります。
その影響で、洗濯物が乾きにくくなることも。
特に湿度が高い季節や雨の多い時期はカビが発生しやすいため、注意が必要です。

デメリット5:騒音や振動の影響を受けやすい

低層階は、建物の構造や周囲の環境によって、車の走行音や通行人の話し声、近隣の店舗や施設からの音が気になり、静かな環境を求める方にとってはデメリットになるでしょう。
また、近隣で工事が行われている場合、その振動も感じやすく、日常的なストレスの原因となる可能性があります。

デメリット6:浸水リスクがある(1階の場合)

1階は、大雨や台風、洪水時に影響を受けやすく、特に低地や川の近くでは浸水リスクが高まります。
浸水が発生すると、日常生活に大きな支障をきたすことがあるため、物件の立地や災害時の対策を事前に確認しておくことが重要です。

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■中層階のメリット・デメリット

中層階のメリット

1.室内の気温が安定しやすい
2.眺望・日当たり・風通しが比較的良い
3.防犯面の安心感とプライバシーの確保
4.高層階より家賃が安い

メリット1:室内の気温が安定しやすい

中層階は、直射日光の影響を受けやすい最上階や、風通しが悪くなりがちな低層階と比べて、室内の気温が安定しやすいというメリットがあります。
これにより、夏場や冬場でも快適に過ごすことがでるでしょう。

メリット2:眺望・日当たり・風通しが比較的良い

中層階は、高層階ほど広い眺望はありませんが、周囲に高い建物がなければ視界が開け、心地よい眺めを楽しむことができます。
また、日当たりや風通しも比較的良好で、快適な住環境が期待できます。

メリット3:防犯面の安心感とプライバシーの確保

中層階は、低層階と比べて外部からの侵入が難しく、防犯面での安心感があります。
さらに、道路に面した低層階よりも外からの視線が届きにくく、人目を気にせずに生活できるというメリットもあります。
特に周囲の建物との距離がある場合、プライバシーが守られ、より快適に暮らせるでしょう。

メリット4:高層階より家賃が安い

中層階は、高層階ほどの景観や開放感はないものの、家賃は高層階よりも抑えられている傾向があります。
低層階よりはやや高めに設定されることが多いですが、家賃と住環境のバランスが良く、住みやすい階層と言えるでしょう。

中層階のデメリット

1.高層階に比べて眺望が限られる
2.階段移動が負担になる
3.プライバシー確保の難しさ

デメリット1:高層階に比べて眺望が限られる

周囲に高い建物がある場合、広い眺望を楽しむことは難しくなります。
低層階よりは眺望や日当たりが良いとされる中層階でも、開放感が十分に得られないことがあるかもしれません。

デメリット2:階段移動が負担になる

中層階以上では、エレベーターが使えない状況や非常時の階段移動が負担になることも。
さらに、エレベーターが混雑する時間帯には、高層階から降りてくる住人でエレベーターが満員になり、乗れないこともあります。
階層が高くなるほど、移動の不便さを感じる場面が増えるかもしれません。

デメリット3:プライバシー確保の難しさ

中層階は、低層階よりも外部からの侵入リスクが少なく、防犯面では比較的安心です。
しかし、周囲に高い建物が多い場合、外からの視線を完全に遮ることは難しくなるため、プライバシーの確保には注意が必要です。

■高層階のメリット・デメリット

高層階のメリット

1.眺望が良く、日当たりが良い
2.防犯性が高い
3.プライバシーが確保されやすい
4.虫が少ない
5.地上からの騒音が少ない
6.上階からの音に悩まされることがない(最上階の場合)

メリット1:眺望が良く、日当たりが良い

周囲に高い建物が少ない場合、高層階では視界が開けるため、遠くの景色や夜景を楽しむことができます。
また、開放感のある眺望を満喫できるのも魅力の一つです。
さらに、立地によっては花火が見えることもあります。

日当たりも良好で、一日を通して自然光が入りやすく、明るい室内で過ごせるでしょう。

メリット2:防犯性が高い

高層階では、低層階や中層階に比べて不審者が窓やベランダから侵入するリスクが低くなります。
そのため、防犯性の高さを重視する方にとっては大きなメリットとなります。
ただし、屋上から侵入される可能性もあるため、注意が必要です。

メリット3:プライバシーが確保されやすい

高層階は、外部からの視線がほとんど気にならず、プライバシーが確保されやすい環境となります。
特に周囲に高い建物がない場合は、カーテンを開けたままでも安心して生活できます。

メリット4:虫が少ない

高層階は、他の階層に比べて虫が少ないというメリットがあります。
特に、蚊やカメムシなどの害虫は地面に近い場所に多いため、高層階ではこれらの虫に悩まされることが少なくなります。
さらに、虫の侵入リスクも低く、安心して窓を開けることができます。

メリット5:地上からの騒音が少ない

高層階では、地上からの騒音がほとんど届かないため、静かな生活を送ることができます。
交通の音や通行人の話し声、車のクラクションなどから解放され、音によるストレスが軽減されることで、より落ち着いた環境で過ごすことができます。

メリット6:上階からの音に悩まされることがない(最上階の場合)

最上階は上階に部屋がないため、上からの物音を気にする必要がありません。
足音や物を動かす音に悩まされることなく、静かな環境で生活できるため、最上階に住む大きなメリットと言えます。

高層階のデメリット

1.風の強さと夏の室温上昇
2.家賃が高い
3.エレベーターの待ち時間
4.災害時のリスク
5.屋上からの侵入リスク(最上階の場合)
6.屋上からの騒音(最上階の場合)

デメリット1:風の強さと夏の室温上昇

高層階では、他の階層より風が強く感じられるため、洗濯物を干す際には注意が必要です。
また、夏場は直射日光や屋上からの熱が部屋に伝わりやすく、部屋の温度が高くなりがちです。
その結果、冷房が効きにくくなり、エアコンの使用頻度が増える可能性があります。

デメリット2:家賃が高い

高層階は、眺望や日当たりの良さ、プライバシーの確保などの理由から、家賃が高めに設定されることが一般的です。
階数が上がるごとに家賃が上昇するケースもあるため、予算を重視する場合は慎重に検討することが大切です。

デメリット3:エレベーターの待ち時間

高層階では、エレベーターの待ち時間がデメリットとなります。
特に住民が多いマンションや通勤時間帯は、エレベーター利用者が集中し、待ち時間が長くなることがあります。
また、エレベーターが故障したり、メンテナンス中には使用できないことがあり、特に急いでいるときにはストレスに感じるかもしれません。

デメリット4:災害時のリスク

高層階では、地震や火災発生時の避難に時間がかかるため、この点がデメリットとなります。
特にエレベーターが停止すると、階段での避難が必要となり、迅速な移動が難しくなることがあります。
災害時に備えて、あらかじめ避難経路を確認し、安全対策を講じておくことが重要です。

デメリット5:屋上からの侵入リスク(最上階の場合)

最上階では、屋上からの侵入リスクが他の階層より高くなる可能性があります。
特に、マンションの屋上へのアクセス扉が管理されていない場合や、防犯対策が不十分な場合には注意が必要です。
マンションのセキュリティがしっかりしていても、自分自身でも防犯対策を行うことが大切です。

デメリット6:屋上からの騒音(最上階の場合)

最上階では、屋上からの騒音が気になることがあります。
屋上部分が共用スペースになっていたり、室外機などの設備がある場合、風の音や物音、他の住人の活動による音が響くこともあるため、注意が必要です。

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■各階層のメリット・デメリットのまとめ

これまでに紹介した各階層のメリットとデメリットを、以下の表にまとめました。
ライフスタイルや優先する条件によって、どの階層が自分自身に最適か、参考にしてください。

  メリット デメリット
低層階 ①家賃が比較的安い
②出入りがしやすい
③災害時の避難がしやすい
④専用庭付きの物件もある(1階の場合)
⑤下の階に対する音の配慮が不要(1階の場合)
①防犯面に不安がある
②外部からの視線が気になる
③虫や害虫が侵入しやすい
④日当たりや風通しが悪い
⑤騒音や振動の影響を受けやすい
⑥浸水リスクがある(1階の場合)
中層階 ①室内の気温が安定しやすい
②眺望・日当たり・風通しが比較的良い
③防犯面の安心感とプライバシーの確保
④高層階より家賃が安い
①高層階に比べて眺望が限られる
②階段移動が負担になる
③プライバシー確保の難しさ
高層階 ①眺望が良く、日当たりが良い
②防犯性が高い
③プライバシーが確保されやすい
④虫が少ない
⑤地上からの騒音が少ない
⑥上階からの音に悩まされることがない(最上階の場合)
①風の強さと夏の室温上昇
②家賃が高い
③エレベーターの待ち時間
④災害時のリスク
⑤屋上からの侵入リスク(最上階の場合)
⑥屋上からの騒音(最上階の場合)

どの階に住むべき?条件別のおすすめ階層選び

重視するポイントによって、「住みやすい階」は人それぞれ異なります。
ここでは、これまで紹介したメリット・デメリットをふまえて、4つの視点からおすすめの階層を紹介します。

①防犯面を考慮した階層選び
②災害時の避難を考えたときの階層選び
③虫の発生リスクを避けるための階層選び
④家賃と予算を考慮した階層の選び方

  • ①防犯面を考えた階層の選び方
    ■防犯を重視するなら? ⇒ 中層階以上が安心

    防犯面を重視するなら、中層階以上が安心でしょう。
    低層階は、窓やベランダからの侵入リスクが高く、特に1階は狙われやすい傾向があります。
    オートロックや防犯カメラの有無、窓や玄関の防犯対策も重要なので、設備面もあわせて確認しましょう。
  • ②災害時の避難を考えた階層の選び方
    ■避難しやすい階層は? ⇒ 低層階~中層階がおすすめ

    災害時の避難のしやすさを考えるなら、低層階~中層階が安心です。
    停電時にはエレベーターが使えなくなるため、高層階だと避難に時間がかかってしまいます。
    火事や地震などの災害時、低層階や中層階だと比較的すぐ避難できるため、高齢者や小さなお子さんがいる家庭では、特に重視すべきポイントになるでしょう。
  • ③虫の発生リスクを抑えたい場合の階層選び
    ■虫が苦手なら? ⇒ 高層階がおすすめ

    虫が苦手な場合、できるだけ高層階を選ぶのがおすすめです。
    低層階では、ゴキブリや蚊などが発生しやすく、ベランダや玄関から侵入する可能性があります。
    一方、高層階では、地上からの距離があるため、虫の発生リスクは少ないとされています。
    ただし、高層階でも排水口や換気口を通じて虫が入る可能性もあるため、対策は必要です。
  • ④家賃と予算を考慮した階層の選び方
    ■家賃を抑えたいなら? ⇒ 低層階がおすすめ
    ■コストと快適さを重視するなら? ⇒ 中層階がおすすめ

    一般的に、低層階は家賃が安く、高層階は家賃が高めに設定されています。
    家賃を抑えたいなら、低層階がおすすめです。
    一方で、中層階は、高層階ほど割高にならず、全体的なバランスも良いため、コストと快適さを重視したい方に向いています。
    高層階は家賃が高くなるので、予算と相談しながら選びましょう。

まとめ

住む階層は、防犯面や家賃、避難のしやすさ、虫の発生リスクなど、重視するポイントに応じて決めることが大切です。
どの階層にもメリット・デメリットがあり、それぞれの特徴を把握し、自分にとって最適な階層を選ぶことで、より満足のいく生活が送れるでしょう。

自分の生活スタイルに合った階層を選んで、より快適な暮らしを手に入れるのだ!

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NARUHODO FUMU FUMU

愛知・岐阜・三重で50年以上、地域密着の直営主義でお部屋探しを提供している不動産会社【ニッショー】が運営するWebマガジン。
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