賃貸物件には何年住む?平均居住年数と長く住む場合のメリット・デメリット

賃貸物件に住んでしばらく経つと、「他の人はどれくらいの期間住んでいるのだろう」と気になることはありませんか。
ここでは、ライフステージごとの平均的な賃貸の居住年数を紹介します。
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- ●若年層
- 単身者・学生・新社会人の若年層は、2〜4年住むケースが多く、平均すると3年程になります。
転職やライフスタイルの変化に伴い、引っ越しの頻度が高い傾向にあります。
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- ●ファミリー層
- ファミリー層は4~6年住むケースが多く、平均すると5年程になります。子どもの成長や学校の事情によって引っ越しを考えることが多いです。
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- ●シニア層
- 65歳以上のシニア層は、6年以上住む割合が最も多く60%以上の割合を占めています。 住み慣れた環境での安定を重視する傾向があります。
賃貸物件に長く住むデメリット
「住めば都」とは言うものの、賃貸物件に長く住み続けることで思わぬデメリットが生じることもあります。
ここでは、賃貸に長く住むデメリットについて詳しく解説します。

1.家賃が高くなる可能性がある
長期間住んでいると、家賃が上がることがあります。
新規入居者向けの割引キャンペーンなども適用されないため、結果的に後から入居する人よりも家賃が高くなることも。
また、更新ごとに家賃が上がるケースもあるので、気づかないうちに損をしている可能性があります。
2.設備や内装が古くなる
長期間住み続けても、自分の部屋の設備が新しくなることはありません。
住み続けているうちに、設備や内装が経年劣化し、水回りや壁紙などが古くなっていきます。
そのため、使い勝手が悪く感じるなど、見た目に不満が出てくることも。
3.新しい設備や間取りの進化を逃す
賃貸物件は年々進化しており、最新の設備や間取りが導入されることもあります。
しかし、長く住んでいるとその進化についていけず、新しい便利な設備を試すことができません。
今の家に満足しすぎて、より快適で便利な住まいの選択肢に気づかない可能性もあるため、定期的に他の物件をチェックしてみることをおすすめします。
4.生活に変化がない
長く同じ場所に住み続けると、周囲の環境が変わらず、新鮮味を感じなくなります。
近隣住民の変化や周囲の発展を見逃してしまい、住み替えのタイミングを逃してしまうことも。
居心地が良いと新しい環境への興味を持ちにくく、住み替えをためらってしまうことも多いですが、時には引っ越しが気分を一新し、生活を向上させることもあります。
5.費用面で不利になることがある
賃貸物件に長く住み続けることで、住宅ローンの支払いと比べて家賃が高くなってしまうケースもあります。
更新料のある物件であればなおさら、更新の度に更新料を払うことになるため、トータルコストが増えてしまうことがあります。
また、設備や壁などに入居者の故意による損害があった場合、退去時の修繕費用が予想以上に高くなることがあります。
6.電力契約が変わる可能性がある
他の空き部屋をリノベーションすると、新しい設備に対応するため物件全体の契約アンペアを上げることがあります。
これにより、気づかないうちに電気代の基本料金が高くなっている場合もあるので、契約内容の確認を怠らないことが大切です。
賃貸物件では一部屋単位の変更ができない場合も多いため、自分の使用電力に合った物件に住み替えを検討するのも良いでしょう。
賃貸物件に長く住むメリット
賃貸物件に長く住むことにもメリットはあります。ここでは、長期間住み続けることの具体的なメリットを紹介します。

1.引越しの費用や手間がかからない
賃貸物件に長く住むということは、引越しに伴う費用や手間がかかりません。さらに、住所変更に伴う役所の手続きや、郵便物の転送手続きといった面倒な作業も不要になります。引越しは意外と手間がかかるものなので、その負担を回避できるのは大きなメリットです。
2.住み慣れた環境で暮らせる
長く住めば住むほど、地域の雰囲気に慣れ、近隣住民との関係も築きやすくなります。
顔見知りが増えたり、近くのスーパーや病院の位置を把握できたりと、生活のしやすさが向上します。
また、安心感が増すことで、ストレスの少ない暮らしができるのも大きなメリットです。
3.周辺環境の変化に対応しやすい
長く住んでいると、新しくできたお店や施設の情報がすぐに入ってきます。
新しくオープンするスーパーや、気になるお店に行った人の口コミなど、長期入居者ならではのメリットが得られます。また、街の発展を実感できるのも、長く住む楽しさの一つです。
4.家賃を維持できる
同じ物件内で新しく契約する人の家賃が上がった場合でも、既存の契約者はその影響を受けないことが多いです。
オーナーが家賃を値上げしようとしても、長期入居者には交渉の余地があるため、周囲の値上げに惑わされずに住み続けることができます。
5.家賃を下げられる可能性も
契約更新のタイミングで家賃交渉を行うことで、家賃を下げられる場合があります。
特に、周辺の相場が下がっていたり、空室率が高かったりすると、交渉の余地が生まれやすくなります。
管理会社やオーナーと相談することで、よりお得な条件を引き出せるかもしれません。
6.退去費用が安くなることも
長く住んでいると、退去時のクリーニング費用や原状回復費用が抑えられる場合があります。
常識的な範囲で使用していれば、経年劣化による自然消耗とみなされるため、修繕費は大家さん負担となります。
そのため、短期間で何度も引越しを繰り返すより、コストを抑えられる可能性があります。
ただし、タバコやペットによる傷などは認められず、別途費用が必要になる場合が多いため、注意しましょう。
何年住んだら住み替えを検討すべき?引っ越しを考える5つの理由
賃貸物件は何年も住み続けることができる一方で、住み替えを考えた方がよいタイミングもあります。
ここでは、引っ越しを検討してもよいポイントを5つ紹介します。

■住み始めて5年以上経った
住み始めて5年以上経つと、物件の老朽化も進みます。
特に、もともと築年数が古い場合は耐久性が気になり始めたり、設備や内装の劣化が目立ってきたりすることも。
こうした変化が気になるなら、引っ越しを考える良いタイミングかもしれません。
■設備のトラブルが増えた
例えば、エアコンの寿命は約10年です。長く住んでいると、冷暖房の効きが悪くなったり、電気代が上がったりすることがあります。
また、給湯器の寿命も10〜15年ほど。
お湯の温度が安定しない、異音がする、故障が増えるといった場合は、修理対応が遅れる可能性もあるため要注意です。
そのほか、キッチンや浴室、トイレが詰まりやすいなど、水回りのトラブルが増えやすくなります。
頻繁に修理が必要になったり、カビや水漏れが気になったりするようなら、新しい物件に移った方がストレスなく暮らせるでしょう。
■家賃相場が変わった
賃貸市場は常に変動しており、数年前よりも家賃相場が下がっているケースもあります。
つまり、今と同じ家賃でも、より条件の良い物件が見つかる可能性があります。
例えば、築浅で設備が整った物件や、より広い部屋、駅に近い物件に住めるチャンスがあるかもしれません。
こうした住環境の向上を考えると、引っ越しを検討する価値は十分にあります。
また、周辺の家賃相場を調べた上で、大家さんに家賃を下げてもらえないか相談するのも一つの方法です。
■周辺環境が変わった
住み始めた頃は静かだったのに、新しくできた飲食店や道路の影響で騒がしくなったり、近隣住人の入れ替わりでトラブルが増えることも。
物件自体には不満がなくても、騒音や治安の悪化によって住み心地が悪くなった場合は、引っ越しを検討するのも良いでしょう。
■修繕費用がかかりそう
長く住むと原状回復費用の負担が大きくなることも。通常の経年劣化であれば貸主負担となりますが、タバコのヤニやペットの傷など入居者による損害があった場合は、別途修繕費を請求される可能性があります。
このまま住み続けると「退去時の費用が高くなりそう」と感じたら、早めに引っ越した方が結果的に安く済むこともあります。
同じ物件に長く住んでいるあなたへ

「賃貸は何年で引っ越すのが正解?」と気になった人も、大きな不満もなく長年住み続けられているなら、それは良い物件を選んだからこそ。
住み心地が良いと感じるなら、無理に引っ越す必要はありません。
大家さんにとっても、長期入居者がいることは安定した収入につながるため歓迎されているでしょう。
しかし、長く住むことには見落としがちなデメリットもあります。
家賃が下がるチャンスを逃していたり、新しい設備が導入されないまま古い環境で暮らしている可能性も。
また、更新料を払い続けることで、気づけば購入した方が安かったということもありえます。
「とりあえず今のままでいい」と思っている人こそ、一度、自分の住環境を見直してみるのもいいかもしれません。
他の賃貸物件を探してみよう
賃貸市場は変動するため、定期的に他の物件をチェックしてみると、より良い条件の住まいが見つかることもあります。
そのため、結果的に引っ越さないとしても、賃貸サイトをリサーチしてみることをおすすめします。
快適なら長く住んでもOK!だけど、家賃相場や設備の劣化には注意なのだ~

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