一人暮らしはいくらあれば始められる?初期費用の内訳と自分で計算する方法を紹介
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一人暮らしに必要な初期費用は約50万円が相場
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一人暮らしの賃貸契約にかかる初期費用の内訳
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賃貸契約にかかる初期費用はどのくらい?
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初期費用を抑える5つの方法
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引越しにかかる費用
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家具や家電、生活用品を買い揃える費用
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まとめ
慣れていない人は家賃に注目して物件を選びがちですが、住み始めるまでに必要な費用の種類はたくさんあります。
一人暮らしの初期費用は約50万円と言われており、安いと思って決めた物件も蓋を開けてみれば想定以上に初期費用がかかってしまうことも…。
お部屋探しの初期費用は何にどのくらいかかるものなのかを知っておき、契約の時に困らないようにしましょう!
そもそも初期費用にはどんなものがある?
初期費用とは一般的に賃貸契約にかかる費用を指します。これは住む物件を決めたら不動産仲介会社にまとめて支払う必要があるお金です。
気をつけてほしいのは、これが一人暮らしを始めるために必要な金額の総額ではないということです。
あくまでも部屋を借りるために必要な費用であり、この他にも引越しをするための費用と家具・家電のように生活必需品の購入やその他生活雑貨を買い揃える費用が必要になるため、初期費用だけを考えるのは非常に危険です。
物件ごとに初期費用は変わる
物件はオーナーの方針によって費用や条件が変わってきます。統一されていた方がわかりやすいとは思いますが、住む人が千差万別なように物件のオーナーにもいろいろなタイプの方がいるため、金額が変わってきます。
入居時の負担を減らすために費用を抑えてくれるオーナーもいれば、住み心地を優先させて必要な費用をもらう代わりに住んでからのサポートを手厚くしてくれるオーナーもいます。どこを重視して価格設定をしているかによって初期費用は変わってくるため、一度総合的に考えてみることをおすすめします。
一人暮らしの賃貸契約にかかる初期費用の内訳
実際に総額を計算するために、物件情報の中で確認するべき項目を紹介します。
ただし、条件によっては金額があわることがあるため、最終的な費用は不動産仲介会社に確認が必要になります。
【入居時に必要な費用】
初期費用はこれらの費用を合算することでおおよその金額を知ることができます。
- 保証金(敷金)
- 保証料
- 礼金
- 仲介手数料
- 修理費分担金
- 保険料
- 家賃・前家賃
物件によって細かく記載されている費用にはこのようなものもあります。
備考欄などに記載がありますので、忘れないようにチェックしましょう。
- 鍵交換費用
- 補償付帯費
- 除菌消臭工事
- 一時金
保証金(敷金)
滞納家賃や損害賠償の費用を保証するもので、オーナーに預けるお金です。契約時に一度支払い、退去時に修復等があればその金額を差し引いて返却されます。
物件によって契約内容が異なるため契約時に確認しておくと安心です。
保証料
連帯保証人を立てずに賃貸を借りる場合は、家賃保証会社を利用することになります。その場合、家賃保証会社の利用料として支払うのが保証料です。
保証料は家賃の半額~1ヵ月分であることが多く、契約内容によっては1年か2年ごとに更新料も必要となります。
連帯保証人を立てる場合は不要ですが、最近は保証会社加入が必須となっている物件も多くあります。あらかじめかかるお金として考えておくとベターです。
礼金
家主に謝礼の意味で支払う慣行上のお金です。契約時に支払い、退去時には返還されません。
仲介手数料
不動産会社の紹介で賃貸契約をした場合に、手数料として支払うお金です。通常は家賃1ヵ月分かかります。
修理費分担金
退去時の修理費用などに充てるため、あらかじめ支払うお金のことです。退去時には返還されないので注意が必要です。
保証金(敷金)と似ていますが、修理費分担金は金額が固定である点が違います。保証金(敷金)で支払う場合は修繕部分が少なければ修繕費を差し引いた金額が返ってきますが、修理費分担金の場合は修繕の程度に関わらず全額支払いになります。こう言うと不利に感じますが、修繕費が高額になった場合でも修理費分担金として定められた金額以上に請求されないメリットもあります。もちろん、契約違反になるものの修繕には適用されませんが、保証金(敷金)を気にせず生活できます。
保証金(敷金)を支払う場合は修理費分担金はかかりません。
保険料
住宅自体や家財に何かあった時に補償を受けるための保険加入で必要な費用です。加入する保険によって費用は異なります。
家賃・前家賃
賃貸物件を借りる際に家主に支払う料金のことです。家賃は通常、月毎に翌月分を先払いをします。
契約時にも同様に翌月分の家賃を先払いするのですが、月の途中の日を入居日にする場合には前家賃が追加で発生します。前家賃は日割りの家賃を日数でかけた金額になります。
例えば、家賃6万円の物件に10日に入居する場合は、日割りの家賃2,000円×その月に住む日数20日で、前家賃が4万円になります。前家賃が発生する場合は入居日の翌月の家賃も合わせて支払うことになるため、前家賃4万円+翌月家賃6万円の計10万円が必要になることになります。
一見、損をしているように思えますが、いずれ支払う費用を前倒しで支払っているだけなのでご安心ください。
鍵交換費用
多くの場合、賃貸では防犯のため入居者が変わる度に玄関の鍵を交換します。そのため、物件によっては鍵交換の費用を支払う必要があります。
鍵交換費用の支払いがない物件もありますが、オーナー負担など何らかの方法で鍵交換は行われます。
除菌消臭工事
物件によっては住人が入れ替わるたびに部屋の除菌や消臭を行う場合があり、その際に発生する費用です。
どのような内容で行われるか、どのくらいの費用がかかるかは物件によって異なります。
一時金
賃貸契約をする際、家賃とは別に支払う一時金のことです。契約締結後および退去時には返還されません。
【住み替えの時に注意が必要な費用・制度】
償却
一般的に保証金(敷金)は戻ってくると考えますが、場合によっては戻ってこないこともあります。それが償却が定められている場合です。
償却はあらかじめ原状回復費用を定めたものです。定められている場合、退去時に戻ってくる金額は保証金(敷金)から償却を差し引いた金額になります。
退去予告
住み替えの場合は退去予告に注意が必要です。退去予告とは自分がいつ退去するのかを事前に伝えることを言います。
退去予告は物件ごとにいつまでにしないといけないかが定められています。退去日の1ヵ月前までが一般的ですが、まれに3ヵ月前の物件もあります。その場合、退去の1ヵ月前に伝えても、その先2ヵ月分の家賃を支払う必要があるので要注意です。
賃貸契約にかかる初期費用はどのくらい?
実際に賃貸契約でかかる初期費用はどのくらいを見込んでおくべきなのか、ニッショーの過去10年契約者データをもとに紹介します。
社会人の一人暮らし初期費用
社会人の東海3件での平均家賃は49,826円です。家賃が5万円と考えると、初期費用は4.5~5倍程度の約25万円程度になります。
【参考】社会人の平均家賃
社会人平均 | 49,826円 |
---|---|
女性 | 50,573円 |
男性 | 49,359円 |
学生の一人暮らし初期費用
学生の東海3件での平均家賃は40,003円です。家賃が4万円と考えると、初期費用は4.5~5倍程度の約20万円程度になります。
学生の場合は社会人よりも平均家賃が1万円ほど低く、その分賃貸契約の初期費用も低くなる見込みです。
女性の方がセキュリティを気にする方が多いため、平均家賃が少し高くなっています。初めて親元を離れて一人暮らしをすることになるため、多少費用がかかってもセキュリティの高い物件を選ぶことをおすすめします。
【参考】学生の平均家賃
学生平均 | 40,003円 |
---|---|
女性 | 41,453円 |
男性 | 39,210円 |
初期費用を抑える5つの方法
ここまでで賃貸契約でかかる初期費用を紹介してきましたが、まとまって大きな金額がかかるため、できることなら初期費用を抑えたい!と思いますよね。
そこでお部屋探しの際にできる初期費用を抑えるコツを5つ紹介します。
ただし、費用を抑えたいあまりに必要な費用まで削るのは大変危険です。セキュリティや保険などもしもの時に備える内容は削らないようにしましょう。
1.敷金礼金0(ゼロ・なし)物件を選ぶ
2.家具・家電付き物件を選ぶ
3.家具家電付帯可能物件を選ぶ
4.フリーレントの物件を選ぶ
5.部屋探しの時期をずらす
1.敷金礼金0(ゼロ・なし)物件を選ぶ
敷金と礼金でそれぞれ1ヵ月分の家賃程度必要なことを考えると、敷金礼金0(ゼロ・なし)物件は初期費用を大きく抑えられる物件としておすすめです。
ただし、修理費分担金が必要であったり、保証金(敷金)を払っていない分退去時にお金が必要だったりと思わぬ落とし穴があることも。狙う場合はきちんといつ、どんな費用がかかるかをしっかり確認しましょう。
2.家具・家電付き物件を選ぶ
家具・家電付きの物件は賃貸契約にかかる初期費用は少し高くなる可能性がありますが、家具・家電を購入する必要がないためトータルで考えると費用を抑えられる可能性があります。特に部屋を借りる期間が決まっている方に向いていて、学生さんで家具・家電を4年間しか使わないと考えると安く済むことも。
逆に長期間になればなるほどトータルコストは高くなるため、生活を考えて選ぶようにしましょう。
3.家具家電付帯可能物件を選ぶ
ニッショーでは家具・家電付き物件ではない物件でも、一部の物件限定で家賃にプラン料金をプラスすることで家具・家電をつけることができる「家具家電付帯可能プラン」があります。
付帯可能な物件の中からお部屋を選び、希望のプランを選択するだけで快適に新生活をスタートできます。
※選択するプランによって金額や付帯できる家具・家電の種類は異なります。
4.フリーレントの物件を選ぶ
物件数は少ないですが、入居から数ヵ月間の家賃が無料のフリーレント物件も初期費用を抑えるにはおすすめです。不動産仲介会社に聞くと紹介してくれることがあるので検討する際には聞いてみましょう。
5.部屋探しの時期をずらす
この方法は絶対ではありませんが、引越しを急いでいないのであれば部屋探しの時期をずらすのも方法の一つです。繁忙期を過ぎると入居者が決まりにくくなるため、「空きが続くよりは」と考えて家賃交渉に応じてくれることがあります。
ただし、これはオーナーの好意によるものであるため、できること前提ではなく、可能であれば程度であることを忘れないようにしましょう。
引越しにかかる費用
賃貸契約の初期費用だけでなく、一人暮らしを始めるためには引越しを行う費用も必要になります。
引越しの方法は「引越し業者に頼む」か「自力で行う」の2つがあります。
引越し業者に頼む場合は、時期と費用に要注意。繁忙期は依頼が殺到するため費用が高額になったり、時間の都合がつかないこともあります。余裕を持って依頼をする、可能であれば時期をずらす、荷物が少なければ自力も検討することも必要です。
自分で引越しをするためには
自力での引越しはレンタカーの手配が必要です。自家用車があれば自家用車でもいいですが、荷物によっては入らないこともあります。
その場合はトラックをレンタルする必要がありますが、借りる車種によっては持っている免許では運転できないこともあるので注意が必要です。レンタルは車の種類と時間で金額が変わります。
家具や家電、生活用品を買い揃える費用
賃貸契約、引越しときたら最後に必要になるのが生活必需品を買い揃えるための費用です。
運び込む荷物の他に新たに購入する必要があればかかるお金です。特に実家から一人暮らしを始める場合は一式揃える必要があるのでかなりのお金がかかることを覚悟しましょう。
まとめ
初めに「一人暮らしに必要な初期費用は約50万円が相場」とお伝えしましたが、ここまでで紹介した「賃貸契約にかかる初期費用」「引越し費用」「家具や家電、生活用品を買い揃える費用」を考えるとそう言われる理由がわかっていただけたのではないでしょうか。
どこにどれだけのお金がかかるのかがわかれば、削れる箇所がどこかもわかってくるはずです。
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