オートロック物件の防犯対策は万全!?メリット・デメリットを知ろう!

オートロック物件に住めば防犯対策は万全!と思う方もいるのではないでしょうか。
実際のところオートロックは安全なのか、そうではないのか?メリット・デメリットや種類、実際に住んだあとの緊急時などについてご紹介します。
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オートロックとは何か
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オートロック物件のメリット
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オートロック物件のデメリット
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オートロックにはどんな種類があるのか
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オートロック物件への侵入者対策
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オートロック付マンションを借りるならチェックしておきたいこと
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「鍵がない」「暗証番号を忘れた」そんなときはどうする?
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鍵を持たずに出てしまったら
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救急車を呼ぶなどの緊急時はどうなる?一人暮らしの場合は?
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オートロックは意味がないの?と不安に思う人には
オートロックとは、物件の共用玄関に扉があり、鍵や暗証番号、カードキー等を使用すると解錠し、解錠後は自動的に施錠されるシステムです。
解錠しなければ物件内に入ることはできないため、不審者の侵入や部外者が勝手に自室の前まで来ることを拒むことができます。
来客時には、インターホンなどで確認し、自室に居ながら解錠します。
このように自室の扉の前に、まず物件の扉を解錠しなければならないという点でも防犯面として安心な設備となっています。
オートロック物件のメリット
オートロックが付いているメリットは「入りづらい」「断りやすい」「安心感がある」の3点が大きいでしょう。
入りづらい

物件内に入ることが出来るのは、基本的に鍵や暗証番号、カードキーなどを持っている人だけです。
そのため、不審者や部外者は簡単には侵入することができません。
断りやすい

来客時は、まずインターホン越しの対応となるため、訪問営業や勧誘であった場合インターホンで断ることができます。
その場で断れば、自室の前まで来てしまうこともありませんし、モニター付きであれば、目で確認したうえで、応答せず居留守を使うという選択もできます。
安心感がある

住居に入る前に、まずは物件の鍵を解錠しなければならないという点で、空き巣対策や防犯面で安心感があります。
しかし、油断は禁物。自室の鍵を閉めなかったり、窓を開けたまま外出をすることがないようにしましょう。
オートロック物件のデメリット
メリットだけではなく、デメリットも知っておきましょう。
絶対に安全ではない

オートロックは安心感はありますが、絶対に安全というわけではありません。
物件内に入れる住民などの後に続いて、部外者が侵入してしまう危険性や、暗証番号で解除しているところを読み取られてしまう可能性もあります。
家賃が高い

オートロックの付いている物件は、付いていない物件と比べると比較的高いです。
また、構造が鉄筋系のマンションなどに付いている場合が多く、木造と鉄筋の違いでも家賃は違うため、割高になってきます。
鍵を忘れると締め出される

オートロックに鍵を使用する場合、鍵を忘れて外に出てしまうと、物件の中にすら入ることができなくなります。
自室に誰かがいれば解錠してもらえますが、いない場合は管理会社や大家さんに連絡をしなければなりません。
ちょっと駐車場まで…と目と鼻の先への外出でも必ず鍵を持って出ましょう。
郵便物は共用玄関まで取りに行く

郵便配達員も物件の中には入ることができないため、配達物は共用玄関にある集合ポストに配達されます。
そのため、共用玄関まで取りに行く必要があります。
また、宅配便での置き配も原則利用できません。
オートロックにはどんな種類があるのか
オートロックといっても解錠する方法には鍵や暗証番号など色々な種類があります。
■集合キー式
■暗証番号式
■カードキー式
■ハンズフリーキー(非接触)式
■指紋認証式
■顔認証式
集合キー式

共用玄関と自室の玄関で同じ鍵を使用し解錠します。
鍵を1つ持っていれば良いので、手間がかかりません。
オートロックの中では最も多いといわれています。それゆえ、リスクが高い鍵です。
ただし、同じ物件内ならば1つの鍵でどこの部屋にも入れてしまうというわけではないのでご安心ください。
暗証番号式

共用玄関にあるテンキーで暗証番号を入力し解錠します。
番号を覚えていれば良いので、部屋に鍵を忘れたり、紛失をして締め出される心配はありません。
暗証番号の入力中は、部外者に読み取られないように周囲に注意が必要です。
全入居者が同じ番号ではなく、個別で設定できる場合は頻繁に変更し、正しく覚えておくことが大切です。
ただ、賃貸物件では暗証番号式があっても集合キー式を採用していることが多く、暗証番号を入居者に教えることはあまりありません。
一度知らせてしまうと、その人が退去した後でも侵入できてしまうからです。
カードキー式

カードをかざしたり、差し込んだりして解錠します。
カードの裏面に磁気ストライプがある磁気カード式と、交通系ICカードのような非接触ICカード式があります。
財布の中に入れられるため持ち運びが楽ですが、磁気不良などで読み取りの反応が少しずつ悪くなってくることがあります。
また、汚したり折り曲げたりすることのないよう注意が必要で、再発行には費用がかかる場合もあります。
ちなみに、ICカード式の中にはスマートフォンへ搭載できるものもあります。
ハンズフリーキー(非接触)式

専用のICチップが付いたキーやタグが近づくと解錠します。
鍵を手に持たなくても、カバンやポケットに入れておくだけで良いので、手がふさがっていても開けることができます。
電池が切れてしまうと利用できなくなるため、注意が必要です。
指紋認証式

指をセンサーにかざし指紋を判別させて解錠します。
生体認証のため、鍵などを持つ必要はありませんが、乾燥していたり、手が汚れていると反応しない場合があります。
ただ、賃貸物件で見かけることはまだあまりありません。
顔認証式

顔を認証させて解錠します。
指紋認証と同様に生体認証のため持ち物が増えることはもちろんありません。
スマートフォンなどで馴染みのあるシステムですが、こちらも賃貸物件で見かけることはまだあまりありません。
オートロック物件への侵入者対策
オートロックは絶対に安全というわけではないため、防犯面で注意が必要です。
ここでは、侵入者への対策を押さえておきましょう。
■暗証番号入力のときは周りに人がいないか見渡す
■物件内に入るときは背後をチェック
■鍵の対策・システム上の問題は管理会社へ確認
暗証番号入力のときは周りに人がいないか見渡す
暗証番号がバレることを避けなければなりません。
盗み見をすれば簡単に解錠することができてしまうため、周囲に人がいないか見渡してから入力しましょう。
個別で番号を設定する場合は誕生日や電話番号の下4桁など分かりやすい番号は避けましょう。
また、頻繁に番号を変えることもおすすめです。
物件内に入るときは背後をチェック
入居者の後についていけば物件内に侵入することができてしまいます。
鍵を探す仕草などで、手間取っている様子を装って隙を狙っている場合もあるので、背後をチェックして誰も入って来ないことを確認した上で入りましょう。
一緒に入ってしまった場合は、一度外に出るという危機感を持つことも大切です。
日頃から入居者同士、挨拶などが交わせていると不審者に気付くことができます。
鍵の対策・システム上の問題は管理会社へ確認
集合キー式では鍵のパターンが一致すると解錠できてしまう点でセキュリティが弱い部分があります。
また、オートロックは内側(物件内)からはセンサーが作動し自動的に解錠するため、外から内側にチラシなどを差し込み、センサーの誤作動を起こして侵入してくることもあります。
管理会社によっては新聞配達の際、一定時間のみ解除を許可していたり、配達員にだけ暗証番号を教えているという場合もあるようです。
こうした個人での対策が難しいものは、管理会社などに確認しておきましょう。
防犯対策はこちらも参考に!
防犯対策は「隙」を見せるな!一人暮らしの女性が気をつけるべきことオートロック付マンションを借りるならチェックしておきたいこと
オートロック物件を内見する際にチェックしておきたいポイントを5つ紹介します。
■オートロックの構造や種類
■侵入経路
■共用玄関以外の出入口
■マーキングサインの有無
■シリンダー錠の種類
内見では間取りや設備の有無、日当たりなどのチェックに重点を置いてしまいがちですが、物件全体や共用スペースのチェックも大切です。
オートロックの構造や種類
・共用玄関はセンサーの誤作動を回避できるような造りであるか
・扉の隙間はどうなっているか
前述したセンサー誤作動を故意にされないかのチェックです。
集合キー式などオートロックの種類は何が使用されているかも確認しましょう。
侵入経路
・物件の塀の高さはどうか
塀の高さが乗り越えられる程度であれば侵入が簡単になってしまいます。
併せて非常階段の塀などの高さも確認しておきましょう。
共用玄関以外の出入口
・物件に勝手口がある場合、無施錠になっていないか
入居者が利用して、開けっ放しのままになっていないかなどを確認すると、他の入居者の防犯意識を判断することができます。
マーキングサインの有無
・郵便受けやインターホン、ガスメーターなどにマーキングサインが付けられていないか
マーキングサインは侵入できそうな家を探したりする際に付けられるサインです。
以下はマーキングサインの例です。
アルファベット | 男性:M 女性:W 一人暮らし:S ファミリー:F |
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数字 | 20:20代 13-16:13時~16時 4:4人家族 |
シール | 金色:お金持ちなど |
空 | 空家 |
R/ル | 留守 |
<記述例>
9-16R…9時~16時留守、W8-18…女性8時~18時留守
シリンダー錠の種類
・セキュリティの高いシリンダー錠であるか
玄関の解錠に使われる鍵はシリンダー錠が多いですが、オートロック物件でもピッキングの危険はあります。
また、種類によってセキュリティレベルが異なります。
タイプ | 危険性 | |
---|---|---|
ディスクシリンダー錠 | ・鍵の側面に刻みがある鍵 ・鍵穴は縦に開いているタイプ |
・ピッキングの被害が多発したことがある ・防犯性は低い |
ピンシリンダー錠 | ・刻みが片方向にのみある鍵 | ・ピッキングされにくく改良されたもの ・危険性は低い |
ロータリーディスクタンブラー錠 | ・側面に刻みがある鍵 (見た目はディスクシリンダーと変わらない) ・違う鍵を差し込むと、タンブラーがロックされるロッキングバーというパーツが搭載されている |
・ピッキングの感覚が分かりづらい ・上の2つに比べて防犯性が高い |
ディンプルシリンダー錠 | ・鍵の面にデコボコとしたくぼみがある鍵 | ・ピッキングは比較的難しく10分以上かかるという ・防犯性が高い |
「鍵がない」「暗証番号を忘れた」そんなときはどうする?
鍵を紛失してしまった場合は、必ず管理会社に連絡をしましょう。
自分の部屋に入られてしまうだけでなく、他の入居者へ被害が及ぶ場合もあります。鍵を勝手に複製してもいけません。
鍵を交換する場合は別途費用が必要になることもありますので、管理には細心の注意を払いましょう。
暗証番号を忘れてしまったときも同様に管理会社へ連絡をし対応してもらうため、電話番号はメモをしておくと便利です。
鍵を持たずに出てしまったら

鍵を自室に忘れてしまったら、他の号室の入居者に名乗って解錠してもらう方法もあります。
とはいえ、このようなときのためにも、物件内では日頃から挨拶などを交わし顔見知りになっておくと安心です。
鍵を忘れそうなタイミングに注意
オートロック物件に住む筆者の体験談も含めて、注意したいタイミングをお伝えします。
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【ゴミ出し】
オートロックに住んでいる習慣が身に付くまでは特に注意が必要です -
【急いでいるとき】
そういった時に限って人はやってしまいます -
【駐車場に忘れ物を取りに】
忘れ物を取りに行くことに気が向いて、鍵を忘れてしまっては大変です
救急車を呼ぶなどの緊急時はどうなる?一人暮らしの場合は?

オートロック物件は部外者が簡単に入ることはできません。
しかし救急車を呼んだときなどの、緊急時はどうなるのでしょうか?
特に部屋に自分一人しかいないときは不安ですよね。
オートロックは非常解錠ボタンで入ることができる

共用玄関には非常解錠ボタンが備えられている場合があり、それを使用して解錠することができます。
また、該当の部屋が呼び出しに反応しなければ、他の部屋を呼び出し、緊急通報があった旨を伝え解錠してもらったり、管理会社や大家さんと連携して解錠をするなどの方法があります。
※非常解錠ボタンはむやみに触らないようにしましょう。警備会社などに連絡がいく可能性があります。
自室の玄関は開けておく

自室の玄関には、外から押せる非常解錠ボタンがないため管理会社や大家さんに協力してもらい中に入ります。
1分1秒を争う緊急時ですので、鍵を壊して中へ入るか、他の部屋に入らせてもらい、ベランダを通って救助に向かうなどの方法もあります。
救急車を呼ぶときに動けるようであれば、自室の玄関の鍵は開けた状態にしておくと素早く処置ができます。
オートロックは意味がないの?と不安に思う人には
オートロックについて紹介してきましたが、防犯面で絶対に安全というわけではないことが分かりました。
では、設備にあってもあまり意味がないのでしょうか?
筆者はオートロック物件に入居中ですが、あって良かった設備の一つです。
安心感が格段に違います。一人のときに突然知らない人が尋ねてくると、やはりドキッとするものです。
自室の玄関の前にその人がいるのか、共用玄関で立ち止まっているのかという差は大きいと感じます。
しかし、どんなお部屋に住んでも、防犯の意識を常に持つことは大切。
不安に思う人はオートロックだけでなく、モニター付きインターホンや防犯カメラなど、よりセキュリティを重視した物件を探してみてはいかがでしょうか。
どんなお部屋に住んでも、防犯の意識を常に持つことは大切なのだ!

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