コンセプト

コンセプトは老舗和風旅館。

地下鉄「桜通」線と「名城」線が利用でき、生活施設なども充実している「新瑞橋」。その新瑞橋駅2番出口から徒歩2分の立地にあるのが、昭和51年に建築された「宇佐美アラタマビル」だ。
環状線に面した表からは、1階部分にテナントが入っているので一見、古くはなさそう。しかし、建物の中央部分にある通路を通って裏手に回ってみると、そこには昭和のにおいを感じるレトロな空間が広がっていた。ベージュ色の壁、建物の両サイドに付けられた階段などを見ると、その懐かしさに思わず笑みがこぼれる。

今回、ニッショーとヴィレッジヴァンガードが手掛けたコラボルームは、このマンションの301号室。ドアを開けて奥へ進むと、そこには3帖ほどの不思議な細長いスペースが。このスペース、何かに似ている……。そう、和風旅館などにある「広縁(ひろえん)」だ!
皆さんも一度は見たことがある窓際にイスとテーブルが設えられたあの場所。それなら、いっそのこと本格的な老舗和風旅館みたいにしちゃおう! ということで部屋のコンセプトが決定したのだった。

自分の時間を大切にしている方へ。

こだわったのは、ホテルとはひと味違う和風旅館独特のくつろぎ感。
床は赤色のカーペットに張り替え、飾り気のないシンプルなコーヒーテーブルの対面にあえてかっこよすぎない落ち着いた雰囲気のソファーを2脚。そして天井からはクラシカルなペンダントランプをつるし、やわらかく温かみのある光で空間を照らせるようにした。
もうこの場所だけ見れば、老舗和風旅館そのもの。テーブルの上には陶器の灰皿でも置こうか。それからソファーの後には小さな白い冷蔵庫を置いて、瓶ビールでも冷やしておこう。そして風呂上りに浴衣でも着て、ここで一杯。プハーッとやったら最高だ。まだ寒いけど、勝手に“夏の夜のワンシーン妄想”が膨らんでいくのだった。

住宅は日常生活を送る場所だけど、この広縁のような非日常の空間がひとつあるだけで、毎日がピリッと締まる。
風呂上りにくつろぐもよし、静かに読書にふけるもよし、友人と語り合うもよし。駅前で老舗和風旅館の風情を味わう贅沢を。老若男女問わず、自分の時間を大切にしている方にぜひ住んでほしい。

●アイテム紹介

■1人掛けソファー「ボルテ(グリーン)」

レトロ感たっぷりの張地と、すっきりとしたシンプルな木のフレームが小粋なソファー。カーペットの赤に映えるように淡いグリーンをチョイスしました。

■コーヒーテーブル「Moti」

モダンな雰囲気にあふれるモティシリーズのコーヒーテーブル。シンプルで落ち着いたデザインがソファーにもマッチします。テーブルの下に雑誌や新聞などを入れるラックも付いているので、使い勝手も良好です。

■ペンダントランプ「Pamela」

クラシカルなテイストのデザインをクリアガラスで再現しました。透明感のあるガラスシェードは、温かくやわらかな光を届け、部屋をエレガントに演出します。