コンセプト

駅徒歩2分の場所に、文豪の隠れ家!?

 名古屋環状線沿いにある今回の物件は昭和51年に建てられたマンションの一室。地下鉄「桜通」線と「名城」線が利用できる「新瑞橋」駅まで徒歩2分! これ以上ないアクセスの良さが自慢で、築35年以上のレトロさを活かして魅力的な部屋をつくりあげた。それが「文豪の隠れ家」だ。夏目漱石や森鴎外といった偉大な小説家は、きっとこんな雰囲気の部屋にこもって執筆活動に明け暮れたのだろう……という想像のもとにつくった空間だ。

薄暗い雰囲気と心地よい空間が両立。

 名古屋環状線は交通量の多い道路。しかし、部屋の入口となる建物の裏へまわってみると、そのレトロな雰囲気とともに静かな田舎へ瞬間移動してしまったかのよう。そして階段を上って部屋のドアを開けると……。そこにはまさしく大正ロマンな空間が広がっていた! 小さな土間を思わせる玄関、板張り調の床、土壁、障子に裸電球、そしてそこはかとなく妖しい雰囲気を放つ赤、緑、青の色ガラス。さっきまでクルマがバンバン往来する場所にいたとは思えない。

 「明治、大正の文豪が悩みながら過ごしたであろう空間をつくりたかったんです。少し薄暗くて、煙たい感じの部屋に憧れがあって」。ヴィレッジヴァンガードの担当者はこう話してくれた。それだけ聞くと「なんか住みにくそう」と思われてしまうかもしれないが、ぜんぜんそんなことはない。特にいちばん東にあるサンルームは、間口全面が窓になっているので明るい光が取り込めるし、西側の玄関も開け放てば、きっと心地よい風が通り抜けるだろう。

和洋折衷のアイテム選びがコツ!

 部屋のアイテムとしては、古道具屋に置いてあるような古びたタンスや机、モダンなライトスタンドなどをチョイスするのがお勧め。和と洋が入り交じった大正時代の暮らしを再現すると、よりこの部屋の雰囲気が引き立つだろう。蓄音機とレコードでBGMを流してもいいし、あえてクシャクシャに丸めた原稿用紙をインテリアの一部として散らばせておくのもアリかと。

 文学が好きな人もそうでもない人も、この部屋はまったりとした時間の流れが楽しめる空間。夕暮れ時、窓際で頬杖でもつきながら、タバコをぷかりとふかせば、名作のアイデアが思いつくかも!?