SPECIAL INTERVIEW 増田セバスチャン スペシャルインタビュー

増田セバスチャン

──今回のような賃貸物件をプロデュースするのは?

増田セバスチャンさん(以下 増田):PVの撮影などで使う部屋は、これまで何百件もプロデュースしてきました。カラオケルームもやったことがありますが、今回のように実際に人が住む部屋を手掛けるのは初めてのことですね。
以前、きゃりーちゃんが「セバスさんがマンションをプロデュースしてくれたら、絶対住むのに!」って言ってくれたことがあって。今回、マンション全部ではありませんが、ちょっとだけその希望が実現しますね。

──部屋のコンセプトは?

増田:基本的にワンルームって、どの物件もすごくシンプルで飾りっ気がない空間だと思うんです。でも、部屋って1日のうちでいちばん多くの時間を費やす場所。そんな場所だから、やっぱり楽しいほうがいいですよね?
僕はいつも「未来はカラフル」という言葉を大切にして、いろんなものをつくっています。それはいろんな色を使って毎日を彩れば、もっといろいろな夢が見られるということ。
ワンルームに住む人は、社会人になりたての方や、学生さんが多いと思います。そんな方たちが、次のステップに行けるような、そんな部屋にしていきたいと考えています。

ムダって、心の余裕だと思いますよ。

──部屋の中で工夫した部分、こだわった部分は?

増田:さっきも言いましたが、ワンルームはシンプルなものが多いので、カラフルな色づかいを中心に部屋の中に“木”を置いたりして、遊び心たっぷりなものにしようと思っています。
こういう装飾って、一見ムダに見えるかもしれません。中世ヨーロッパのゴシック建築にも、派手な装飾が施されていますが、多くが建築の機能的な部分とは関係のないものです。でも、あのような装飾って、実は余裕の表れなんじゃないかなと思うんです。
いまの世の中、余分なものはどんどん削って、シンプルにシンプルにしようとしています。でもあんまり削ぎ落としすぎると、何となくギスギスしちゃうし、遊び心やそれを生み出す余裕もなくなっていくように感じるんですよね。
たしかに部屋の中に木なんていりませんよ。カラフルなジュウタンだっていらない。でも、そんなムダに見えるようなものでも、あると楽しいじゃないですか。ムダって言うと聞こえは悪いですが、僕は心の余裕みたいなものだと思っています。

部屋は、人が暮らして初めて完成すると思っています。

──どんな人たちに住んでほしいですか?

増田:やはり社会人1、2年目の人や学生さんでしょうか。部屋はたしかに僕がプロデュースしますが、本当の完成は人が暮らして初めて完成すると思っています。住む人が自分の価値観で選んだモノを置いたり、飾ったりして自分だけのワールドをつくってほしいですね。

──最後にこれから住む人へメッセージをお願いします。

増田:部屋は生活をする場所であるとともに、これからの将来を夢見る場所でもあると思うんです。だからカラフルで楽しい部屋にしようと思っています。自分のお気に入りのアイテムを置いたりして部屋を完成させながら、未来に向かってさらに大きな夢が見られることを願っています。
「未来はカラフル」。この部屋で、それぞれの夢を見て旅立っていってほしいですね。